フクロウ学園

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中学2年 社会 歴史

元禄文化(げんろくぶんか)

 社会が安定するにつれて、武士や庶民のなかから多くの学者が出て、学問が発達しました。
 5代将軍徳川綱吉(とくがわつなよし)奨励(しょうれい)した儒学(じゅがく)儒教(じゅきょう))が学問の中心となり、なかでも朱子学(しゅしがく)が広く学ばれました。
 17世紀末には、都市の繁栄を背景に、おもに京都や大阪などの上方で、庶民中心の新しい文化が発達しました。
これを元禄文化といいます。
 大阪の町人井原西鶴(いはらさいかく)は、町人の生活や欲望を小説に書き、人形浄瑠璃(にんぎょうじょうるり)では、近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)が義理と人情の世界に生きる男女の悲劇を感動的にえがきました。
 歌舞伎では上方に坂田藤十郎(さかたとうじゅうろう)、江戸に市川団十郎(いちかわだんじゅうろう)などの名優が出て演劇として確立しました。
 連歌から分かれた俳諧(はいかい)(俳句)では、松尾芭蕉(まつおばしょう)が、自己の内面を表現する新しい作風を生み出し、地方にも広まりました。
 絵画では、俵屋宗達(たわらやそうたつ)尾形光琳(おがたこうりん)が、大和絵(やまとえ)風のはなやかな装飾画(そうしょくが)を大成しました。
 菱川師宣(ひしかわもろのぶ)は、町人の風俗を題材に絵をえがき、浮世絵(うきよえ)の祖となりました。 浮世絵は、墨一色で刷りだした版画としても売り出されました。
 都市の風俗もはなやかなものになり、美しい模様を染め出す友禅染(ゆうぜんぞめ)が発明されました。